沓掛ろっかについて

「オモイ」から「カタチ」に。「カタチ」から「デアイ」に。

この度、和詩倶楽部から「沓掛 ろっか」という
新ブランドが誕生しました。

漂う空気が雪の花びらとなって
ひらひらと舞うように、
日々の何となく嬉しかったこと、
美しかったこと、
愉しかったことを
「沓掛 ろっか」本人が描きとめた逸品群。

ひとひらひとひら閑かに積もる
閑かな紙の花たちををお愉しみ下さい。

和詩倶楽部の人気商品である
『一筆箋』『書包み』『御朱印帳』に加え、

新たに製作いたしました『鳥の子贈答箋』の
4商品でお披露目いたします。

ブランド名の「沓掛(くつかけ)」とは、
日本各地の宿駅に残る地名です。

人々が旅の合間に身体を休め、
わらじや馬の沓を神様にささげて

旅の平穏を祈ったことに由来するといわれています。
沓掛という土地は、旅路でくたびれてしまった沓を
履き替えて
気持ちを新たに新天地へと
踏み出す分岐点でした。

沓掛六花の商品を手にしてくださった方の
これからの旅路が平穏で素晴らしいものでありますように。

これまでの旅の疲れを癒してほっとひと息つけるような
存在であってほしいとの願いを込めて製作しています。

一度きりの出逢い・一期一会

また「ろっか」は「六花」と書き、
雪を意味する言葉です。

雪は空気中に漂う水蒸気が結晶化し、
目に見える形を持ったものです。

雪は穏やかに、時に激しく降り積もり、
だんだんと硬くなっていきます。

大切なひとへの想いも雪のように降り積もり、
やがて集まれば強い想いとなっていきます。

いつもそばにあるのに気がつかない
大切なものや想いを形にしていきたい、

そのような思いから「ろっか」と名付けました。

そして、雪の結晶は2つと同じ形のものはありません。

一度きりの出会い、一期一会を表現します。
それはお客様と商品との出会いでもあり、

沓掛ろっかの商品がお客様と誰かの
一期一会のきっかけになればとも考えております。

洛中絵双紙家 沓掛ろっか

1992年京都出身。2000年京都造形大学日本画科卒。学生時代にまとめた、風神をモチーフにした絵本『たこたこあがれ』にて絵本フェスタ 『ボローニャ ブックフェア』に参加。好評を博す。その後、京都市中京区の和紙小物製作工房に就職、企画製作販売に携わりながら、 新しく描画部発足に於いて、製作主任として様々なモチーフを自ら描いたオリジナルの商品にて構成された自己ブランド『沓掛ろっか』を発表。 現代の紙モノ、暮らしモノの逸品を独自の感性でプロダクトからモチーフまで製作する。

沓掛ろっかInstagram

和詩倶楽部について

和詩倶楽部は、和紙卸元に勤めていた故田中文男により、昭和四十五年に創業致しました。
寺社に使用する経本和紙や全国のきもの店向けに誂える「たとう紙(きものを収納するもの)」や
市内の小売店舗向けに工芸品を制作したり、市内の料理店、菓子匠向けに包み紙や箱を製作し、
油小路二条の地を拠点に現在に至っております。

  京都にて日々の製作に携わらせて頂いている中で、寺社も商店も商社もまた人も、
その素材より生み出されて来るモノの何気ない部分に至るまで、
「京もの」と云われる何時からか伝わる、感謝を示す色目、意匠、形などのデザインに智恵という心遣いが在ることに気付かされます。
例えば、当店にて人気のぽち袋は、元より御懐紙を折り、駄賃やおひねりとして使用されたと云われています。
お金は多ければ偉そう、少なすぎればケチに見えます。またお金を渡すと言う、
相手にとって、ぞんざいに見える行為を、小さい吉兆絵柄を封面に表現することによって、
「今はお渡しする物が無いので、これっぽっちの気持ちとしてお渡し致します。」という
吉縁に転換する小物として、生み出された智恵のひとつです。

そうした何気ないけど、嬉しく思える、古き良き心遣いを組み込んだ「京もの」と呼ばれる意匠を表現すべく、
京・東山高台寺 圓徳院境内にて平成二十三年より、オリジナルで誂えた和紙の逸品ものを揃えた店舗も構えさせて頂き、
さらに現在国内の名所や百貨店で開催される京都展・職人展、名店販売会、プロモーション売場にて販売展開致しております。
お懐紙、のし紙、御見おさえ紙・・・和詩倶楽部で生み出された逸品は、
「この後、良くなる小吉絵柄、「吉兆絵柄」に纏わせております。そうした古くて新しい、
そして愉しい「温故知新」の息吹を現代に発信しようと考えております。